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愛と欲と嘘
第5章 その後②
「味噌汁と豆ご飯」
「ふふ、和食が良いのね」
「うん。でもーーー」
右手で握っていたドライヤーを奪われてスイッチが切られた。
途端にシンとなって彼の後頭部を見つめてしまう。
「ーーーもう髪は良いから、彩乃を食べたい」
振り向きながらそんな事を言われてドキリとした。
同時に胸がチクリと痛んで、その理由を今から言わなくちゃいけない事に躊躇した。
「ごめん築島、アレ来ちゃって今日デキない…………」
予定日より3日早く訪れた月経にガッカリしたのは彼だけじゃない。
これでまた1週間はお預けだから彼の機嫌は悪くなるだろう。