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愛と欲と嘘
第5章 その後②
呼ばれて振り向くと風呂上がりの築島がドライヤー片手に背後に立っていた。
濡れた髪から雫が垂れている。
「乾かすんでしょ? 貸して」
言って手を伸ばすと無言でドライヤーを手渡してきた。
髪を乾かして貰うのがどうやら好きらしい。こういう所は少し甘えん坊なのよね……。
「明日、昼過ぎには帰るから」
「あ、そうなの」
「部屋で待ってて」
って事は明日も泊まりになるかしら。
霧島が出社したら1回帰宅して着替えの準備しよう。
「分かった。何か食べたい物があれば作るわよ?」
1人分の自炊はなかなかにやる気が起きなかったけど、2人分となると作り甲斐がある。
しかも築島は好き嫌いなく何でも食べてくれるから実はかなり嬉しかったりする。