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初恋
第5章 君がくれたもの


久しぶりに走った。


一度は見失った彼女を探して、団地の中を走って、走って。


俺は心臓が壊れそうだ。


でも見付けないといけない。


これはきっと、運命だから──。


俺はこれを逃しちゃいけないんだ。





──





そして、やっと見付けた。


赤い屋根の家から坂を下った先にある公園。


端っこの砂場で丸くなって、そこで彼女は泣いていたんだ。




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