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***堕散る(おちる)***
第24章 step24十八段目…春
「だから、今日は猪だ。」

「ん?」

「遅くなったら晩飯抜きになるだろ、山奥じゃレストランもコンビニもないぞ。」

「わ、わかりました。でも捕まらない程度に安全運転でお願いします。」

「大丈夫だ。
捕まえるのが仕事だ。よそのヤツなんかに捕まるか。」

「そ、そうでしたね。」

ハルトの仕事をついつい忘れてしまう。
ワタシが学校に行ってる間に、ちゃんと捕まえてるとは言うけど、リサさん以降、その現場に居合わせたことがなかった。

「そういえばリサさんてどうしてるんでしょう。」

「誰だ、それ。」

「え…ワタシのあとにハルトが捕まえた…」

「ああ、サナエん所にいった子ね。」

「そうです。」

「気になるのか?サナエに聞いてみるか?」

「いえ…」

「捕まる、から連想してたんだ。」

「はい…」

「単純だなルリは」

そうだろうか…
ハルトの方が単純というか、単調な生活スタイルだと思うけど…

かなり飛ばしたから、日が落ちる前に山道に入ることができた。

「ハルトは旅行でなくても、長いドライブしたことありますか?」

「ないよ。」

「休憩しなくて大丈夫ですか?」

「トイレ行きたいのか?」


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