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***堕散る(おちる)***
第24章 step24十八段目…春
「綺麗だな。向こうで見えないのは空気が汚いからと思うとぞっとするな。」
ルリは星を眺めてため息をついていた。
森と山に遮られてぽっかりそこに空が貼り付けられているようで、空というより星だらけだった。
どのくらい見ていただろうか。真っ暗で物音もしない中で黙って星を眺める。
きっかり15分を刻める体内時計も狂い10分にも30分にも思えた。
ルリは星空を魅入っていて無言で、手の温もりがなければ居るかわからないくらいだった。
「ハルト…部屋に戻りましょうか。」
「山だからか、少し寒いな。宿が在ったらな。」
ハルトが岩から下ろしてくれ、闇の先を歩き手を引いてくれる。
心強い…
この先もずっとワタシを導いてくれる。ずっと一緒に歩いてくれる。そんなことを考えていた。
カラン…コロン…
下駄の音が鳴り響くなか、お伽噺にはならず部屋に戻ってきた。
「何だか眠いな。」
ハルトがそのまま布団に転がり込む。ワタシは寄り添って布団に入った。
「雀の話をして?」
隣の部屋の小さな明かりだけにしているのでかなり暗い。
静かな世界に二人だけでいるような気分だった。
「あるところに、心優しいお爺さんがいました。」
ルリは星を眺めてため息をついていた。
森と山に遮られてぽっかりそこに空が貼り付けられているようで、空というより星だらけだった。
どのくらい見ていただろうか。真っ暗で物音もしない中で黙って星を眺める。
きっかり15分を刻める体内時計も狂い10分にも30分にも思えた。
ルリは星空を魅入っていて無言で、手の温もりがなければ居るかわからないくらいだった。
「ハルト…部屋に戻りましょうか。」
「山だからか、少し寒いな。宿が在ったらな。」
ハルトが岩から下ろしてくれ、闇の先を歩き手を引いてくれる。
心強い…
この先もずっとワタシを導いてくれる。ずっと一緒に歩いてくれる。そんなことを考えていた。
カラン…コロン…
下駄の音が鳴り響くなか、お伽噺にはならず部屋に戻ってきた。
「何だか眠いな。」
ハルトがそのまま布団に転がり込む。ワタシは寄り添って布団に入った。
「雀の話をして?」
隣の部屋の小さな明かりだけにしているのでかなり暗い。
静かな世界に二人だけでいるような気分だった。
「あるところに、心優しいお爺さんがいました。」