この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
***堕散る(おちる)***
第24章 step24十八段目…春
図書館の本棚のように鶏の棚がならんでいて、向かい合う鶏は頭同士、もしくは尾っぽ同士を突き合わせるように互い違いに入っていた。
「さあ、飛び飛びのこの3列が尾の方ですからね。まずは、卵を集めていただけますか?」
女将さんは水差しのような物を持って鶏の頭の列にいき、餌の溝に水差しから餌を入れていく。
鶏も分かっているのか女将さんがくると頭を上げ追加された新しい餌を喜んで啄んでいるように見えた。
「ルリ〜、ルリ〜」
「ハルトさん、あまり大きな声を出されると鶏が驚いて産卵しなくなってしまいますよ。」
「あ、すみません…ルリ〜」
ハルトの側に行くと、嬉しそうに卵を両手で抱えていた。
「ルリも取ってごらんよ。温かいんだよ。」
近くにある卵に触れると確かにまだ温かい、売られている卵のように片手で掴むこともできるけど、ハルトと同じように両手で掬い上げた。
温かい…雌鳥の体内の温度がまだ残っているのだろう。
また、卵のあるところに行っては、両手で掬い上げて籠に入れる。
1列の両サイドの餌やりを終えた女将さんが、ワタシ達の列を通過する。
「さあ、飛び飛びのこの3列が尾の方ですからね。まずは、卵を集めていただけますか?」
女将さんは水差しのような物を持って鶏の頭の列にいき、餌の溝に水差しから餌を入れていく。
鶏も分かっているのか女将さんがくると頭を上げ追加された新しい餌を喜んで啄んでいるように見えた。
「ルリ〜、ルリ〜」
「ハルトさん、あまり大きな声を出されると鶏が驚いて産卵しなくなってしまいますよ。」
「あ、すみません…ルリ〜」
ハルトの側に行くと、嬉しそうに卵を両手で抱えていた。
「ルリも取ってごらんよ。温かいんだよ。」
近くにある卵に触れると確かにまだ温かい、売られている卵のように片手で掴むこともできるけど、ハルトと同じように両手で掬い上げた。
温かい…雌鳥の体内の温度がまだ残っているのだろう。
また、卵のあるところに行っては、両手で掬い上げて籠に入れる。
1列の両サイドの餌やりを終えた女将さんが、ワタシ達の列を通過する。