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***堕散る(おちる)***
第25章 step25 十九段目…卵
「ただいま〜、お母さん、1日延ばしちゃってごめんなさい。」

「お帰りなさい。あら、いいのよ。お友達との大事な時間だものね。」

ちょっとした違和感…

それが、何なのか…

ワタシはハルトといた後ろめたさから、それが何の違和感だかわからないくらいの、些細なことだと…

突き止めずに逃してしまった。

「夕飯、いまからこしらえるんだけどいいかしら?」

「うん、片付けたら手伝うね。」

やはり、気のせい?

突き止めずに、自室に戻ってしまった。

部屋からハルトにメールする。

無事家についたこと、旅行に連れていってもらったことのお礼。

母には怒られたり疑われたりしていないことを短くメールした。

ハルトからは、

「また行こうな。今、卵の孵し方を調べてる。」

ハルトにしては長いが、ずいぶん短いメールが返ってきた。
荷物の整理をして台所に行けば、母はもう料理を始めていた。

先ほどの違和感は気のせいだったのだ。
安心してそのことすら忘れてしまったのだ。

食事をしながら、連休中の話になる。
母には前から泊まる話をしていたので、母は仕事をしていたようだ。

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