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***堕散る(おちる)***
第26章 step26 二十段目…孵化
卵の世話が始まってから、元々学校帰りに事務所にいる時間は1〜2時間だけど、全くハルトに触れられていなかった。

「週末、家に来る?」

「はい。」

泊まりは無理なので2日とも家に行くことになった。

「ぴよちゃんの世話もあるから遠出はできないが…」

「ぴよちゃん?」

「卵の名前だ。
少し重くなった気がするんだ。」

ハルトに卵を渡される。

「本当だ、少し重くなりましたね。」

卵にもう名前がついているのがおかしかった。


ハルトの家に行けば、すぐさま車で買い物に出かける。保温器はしばらくもつようで、何故かぴよちゃんは買い物に連れて行かれる。

家で留守番しててもいいものだけど、ハルトにはそうは言えなかった。

車からも下ろすようでスーパーは冷えるからと保温器のまま連れて行く。

「車で待っててもらったほうが安全じゃないですか?」

「いつ出てくるかわからないだろう?」

どうやら孵化の瞬間を見逃したくないらしい。

確かに出てくるところは見てみたいけど…

2日分の食材を買い込んですぐに帰った。


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