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***堕散る(おちる)***
第27章 step27 二十一段目…初夏

放課後の時間は短くて、ゴールデンウィークの後の5月6月はすぐに過ぎていった。

ハルトは本当にぴよちゃんの遊び場を事務所と自宅に作った。
しかも手作りで…

木や紙で階段や坂道、トンネルなどを作ったりボールやサイコロなどもあった。

ぴよちゃんも少しはワタシになついてくれて、ワタシが撫でても寝付いてくれるようになったし、警戒して鳴くことも無くなった。

でも最近のお気に入りは紙そのもの…

小さな足で紙を押さえて、啄んではちぎって捨てる。
ただそれを何が楽しいのかずっと続けている。
放っておくとチリ屑だらけになるので、ハルトが箱をおくと、きちんとその中に溜めていく。

「もしかしてぴよちゃん雌で巣作りしてるんじゃないでしょうか。」

ハルトが大きめの箱を用意するとせっせとちぎり溜めては次の紙をねだる。

こんもりとチリの山が出来ると、その中に入って腰を落として落ち着いた。

「本当だ。ルリの言うとおりだったな。」

まだひよこだけど、しっかり巣作りするぴよちゃんに感心した。


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