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***堕散る(おちる)***
第28章 step28 二十二段目…夏休み…入社試験
泊まりや旅行がないだけで、夏休みは長い時間ハルトと一緒に居られる。それで十分だと自分に言い聞かせた。

終業式、一目散に事務所に向かう。ハルトと一緒にお弁当を食べれるから…

ワタシにはそのことしか頭になかった。

コンコン…

「失礼しま


ッパァァアン…

ピイィ〜

きゃあっ…

「っあ…まさか腰抜けた?ルリ…」

ドアに凭れかかるようにして何とか立っているワタシを抱き上げてソファーに下ろしてくれるハルト…

髪に巻き付いた紙テープを取りながら、そっと口づけされる。

「く…クラッカーなんてどうしたんですか…」

「ポケットの中身を全部出して…」

ハルトが手錠をジャラジャラ見せた。

「あ…今日…」

「そう、お馬鹿だったルリが俺に捕まった日。」

「一目惚れってことになってますけど…
最悪な出会いでしたね。」

「でも、ルリが男に振られて…やけくそにならなかったら、出会えなかったんだ。
仕方ないけどこれが運命のきっかけなんだから…」

ハルトがシュルシュルとセーラーのタイを外していく。

「ハルト?」

「今日のルリもちょうだい?」

「お弁当が…」

「まだ11時だよ?1時間もある。出会いの再確認しよ?」

カチャッ…
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