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***堕散る(おちる)***
第28章 step28 二十二段目…夏休み…入社試験
時計の裏面にダイヤルキーがついていて、ワタシの名前が暗号だったらしく、取り出した針をリングに差して鍵を解除していた。
つまりは彼らがこの部屋に来たことから仕組まれたこと…
試験って何を試したかったのだろう。
でもそんなことはどうでもいいくらいにワタシは欲の解放を願った。
「ねぇ、交ざってもいい?」
「バカ、お前、約束破ってるのに…」
「お前たち、約束覚えているのか?」
ハルトが律動を繰り返しながら天使たちに尋ねた。
「うん…部屋の中のものはとっちゃいけない。」
「そうだ。」
「でもバンドも取って、お人形さんもとっちゃったよ?」
最初は物怖じしない末っ子が答えたが、皆幼子のように口をつく。
「盗っちゃ、盗んじゃだめだと言ったんだ。」
「ぬすむ?とる?日本語は難しいや。」
「よく言うわ、お前たちずっと日本で育っただろ?」
「ねぇ…盗らなきゃ、好きにしていいの?」
「僕たちもお人形さん抱きたい。」
「ああ…返してくれればいいんだよ。
俺が済んだら好きにしていいから…」
ああぅ…ハルト…いや…もういやっ…