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***堕散る(おちる)***
第28章 step28 二十二段目…夏休み…入社試験
母が門扉の陰から手を振ると、男性が車に戻り発車する。
母は車が見えなくなるまで手を振って家に入っていったが、何となく足取りが軽く楽しそうに見えた。
「ルリ、大丈夫?」
「え?」
「唇噛み締めて、手をギュッと握ってるから…」
「あ…ええ…」
ワタシは慌てて手を振った。
「だれ…なんだろ…」
「ん?今の男?」
「う…ん…」
「ルリ、前にも言ったけど、お母さんの恋人なんじゃないの?」
「え?」
「ルリはお母さんに恋人がいるの嫌なの?」
「嫌じゃないけど、お父さんのこと毛嫌いして、
男性なんて皆そうだって、小さい頃は夜中に泣いていたから…」
「お母さんだって好きな人が出来てもいいんじゃない?
ルリが卒業したらお母さん1人になっちゃうんだよ?
好きな人がいてもいいんじゃないかな…」
「え…そ、そうですね…
母に聞いてみます。」
「うん…そうだよ。」
「あ…あの、送ってくれてありがとうございました。」
「なんだよ、改まって…
ルリだって自由にしてるんだ。
お母さんのことも自由にしてあげな…」
「うん…」
ハルトがギュッと抱き締めてくれる。
そうびっくりしただけ…
ハルトを見送って家に入った。
母は車が見えなくなるまで手を振って家に入っていったが、何となく足取りが軽く楽しそうに見えた。
「ルリ、大丈夫?」
「え?」
「唇噛み締めて、手をギュッと握ってるから…」
「あ…ええ…」
ワタシは慌てて手を振った。
「だれ…なんだろ…」
「ん?今の男?」
「う…ん…」
「ルリ、前にも言ったけど、お母さんの恋人なんじゃないの?」
「え?」
「ルリはお母さんに恋人がいるの嫌なの?」
「嫌じゃないけど、お父さんのこと毛嫌いして、
男性なんて皆そうだって、小さい頃は夜中に泣いていたから…」
「お母さんだって好きな人が出来てもいいんじゃない?
ルリが卒業したらお母さん1人になっちゃうんだよ?
好きな人がいてもいいんじゃないかな…」
「え…そ、そうですね…
母に聞いてみます。」
「うん…そうだよ。」
「あ…あの、送ってくれてありがとうございました。」
「なんだよ、改まって…
ルリだって自由にしてるんだ。
お母さんのことも自由にしてあげな…」
「うん…」
ハルトがギュッと抱き締めてくれる。
そうびっくりしただけ…
ハルトを見送って家に入った。