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***堕散る(おちる)***
第29章 step29 二十三段目…再びの秋…実りのとき
「本当に反応しなくなっちゃったのね。」
オンナは娘に邪魔されて離れて言った。
やはり試されていた。
「噂のように不能になったわけじゃない。」
俺はグラスを取って喉を潤した。
ジリジリと何かを試し、責められているようでひどく喉が渇いた。
「わかってるわよ。」
オンナのドレスと同じ色の爪が、顎をのせた手のひらから離れて、自分の唇をなぞった。
「十分に足りてるからだ。」
何も自身の機能が正常であることをオンナに知らせる必要はなかったのに、まんまとオンナの口車に乗ってしまった。
「そうね。ルリちゃんでね。そして、ルリちゃんでなくちゃ反応しなくなった。」
「そんなことは…」
言いかけた俺の股間をオンナが触れるが、気持ち悪くはないくらいの感覚で反応を示さなかった。
「さっきの娘を呼んで試してみる?」
「いや、いい。
それで用件は…?」
オンナの全て見透かしたような瞳が苦手だったことを思いだし先を急ぐ。
「ルリちゃんを何で早く出さないの?」
「だから、学生だからと言っただろう。」
「学生でも店に出してたじゃない。」
「いや、もっと高級な…」
「あれにするの?」
「ああ…」