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***堕散る(おちる)***
第31章 step31 二十五段目…B1階 初仕事
「はい、今日から入りました。よろしくお願いいたします。」
ワタシと同じくらいの若いメイドだった。
王様の姿にビクッと驚いたけど、顔を赤らめながらも俯いてテーブルを拭き始めた。
「なんでメイドの仕事についたんだ?」
「私、バカだから勉強できなくて、でも家事は好きなんです。だから、一生懸命頑張りますので、どうかクビにしないでください。」
その娘は王様の方に向き直り、頭を深く下げた。
「恋人はいるのか?」
「え、はい。」
「じゃあ永久就職して彼の家事をすればいいだろう。」
「でも、彼は学生で、私が働かないと生きていけませんから。」
「じゃあ生きるためにここで働いているんだな。」
「はい、だから、クビにしないでください。何でも頑張りますから。」
「そうか、では、その心意気を見せてもらおう。」
王様が立ち上がり、その娘の後ろに立った。
「デスクに手をついて前屈みになりなさい。」
ワタシからは彼女と王様の横側が見えた。
良くないことが起こる。
そんな予感がした。
彼女が不思議そうに手をついた途端に王様が後ろから彼女の前開きの合わせに手を掛けて、一気に左右に開いた。