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***堕散る(おちる)***
第31章 step31 二十五段目…B1階 初仕事
まずはポーカーをした。
王様は強い。決して運ではない、降りるタイミングが上手いのだ。
まるでワタシの手札が見えているように…
「どうしてそんなに強いんですか?」
「欲をかかないからさ。そして、君の表情を見ていれば、どの程度の札を持っているか想像がつく。
君の考えは分かりやすいんだよ。」
「えっ…」
ワタシは分かりやすい。じゃあ、ワタシの今の気持ちも…
怖い…
王様の見透かしたような瞳が怖かった。
「もう、絶対に勝てません。」
「おや、君はもう勝負を投げ出してしまうのか…
まあいい、次は運だけのルーレットを教えよう。」
ルーレットをしたけど、2人だけでは当たることが少なくて、面白くないと、王様はすぐにやめた。
「ではビリヤードはどうかな?」
棒を持ち球を狙う。それだけだと王様は言った。
最初は王様が見本を見せてくれたけど、見よう見まねでは上手くいかなかった。
「まずは左手の支えをしっかり安定させることだ。」
ワタシの後ろに立つ王様が、ワタシの左手の上に左手を重ねる。
かなり密着した姿勢となり、王様の中心がお尻に触れた。