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***堕散る(おちる)***
第7章 step7一段目
珈琲ができあがる。
ルリに声をかけようとすると…
カーテンの端を握り、モジモジとしているルリの影が写っていた。
「ルリ?カーテン開けて?」
俺は珈琲を両手に持ちルリに頼んだ。
小動物みたいだな…
何だか笑みが浮かぶ。
向かい合わせに座り珈琲を飲む。
ルリがこれからも一緒にいるなら、少し真面目な話をしなきゃな。
「ルリ…
さっき使った薬、あまりしょっちゅう使わないほうがいいんだ。」
頷くルリ…
「俺、避妊とかしたくないんだよね。
直接感じたいっつうか、
だから、もしこれからがあるなら、ルリが薬飲んでくれないか?」
ルリはまた頷く。
俺は、ピルをルリにみせて飲み方を説明した。
「あ、あの…
ワタシあの薬使うの嫌だったんです。
ワタシの中にいるハルトを殺す…
なんだか寂しくて。」
「そっか。」
ルリの悲しそうな表情の理由がわかった。
ポケットにしまったアレを取り出す。
午前中ルリを苛めたアレ。
「ルリ、これ気に入った?」
ルリが恥じらいと怒りの入り交じった顔をして首を横に振る。
ルリを立たせ、壁に手をつかせる。
「じゃあこれをプレゼントするよ。」