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***堕散る(おちる)***
第7章 step7一段目

電車の中は、中途半端な時間でまばらに席が空いている。

ドア付近にワタシ達は立つ。電車に乗るとき、

「もう離れていなくていいよ。」

と言われてハルトに寄り添っていた。

ワタシ達って、どう見えるんだろう。

恋人?兄妹?

そういえばワタシ、ハルトの歳を知らない…

「あの…ハルトって何歳ですか?」

唐突な質問にハルトが笑う。たまにしか笑わないから、嬉しい。

「24だよ。」

「えっ…」

「いくつだと思ってたんだよ…」

「言えません。」

ヴィィィン…

振動が始まる。
周りにはバレてしまうと思う。
ハァ…気持ちいいのを紛らわしたい…

「言うまで止めないからな。」

ハァ…気持ちいい、ハァ…ハァ
息が荒くなってしまう…

「ルリ…人前でイクなよ?」

耳許で喋るハルトの息にも感じてしまう。

振動が強くなったり弱くなる…午前中のと違い、本当にイッチャいそう。

「言うから、止めて…」

喋るのも精一杯だ。

「ハァ…にじゅぅ…しち…はちだと…ハァ…」

ハルトが肩を叩く。
怒ったかな…

「そんな変わんねぇじゃん。ルリ、苛めて欲しくて答えなかったの?」

「違っ、」

7歳違うんだ…でももっと上に思った…


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