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***堕散る(おちる)***
第31章 step31 二十五段目…B1階 初仕事

チョコレートの手綱を持ったままスノーに乗る王様、

「君の好きなスピードでいいから、好きに駆けてみて。」

「ドウ…」

ワタシの命令でチョコレートが進むと、それに合わせて王様とスノーが進む。

心地好い蹄の音と共に風を感じた。

ギャロップと言われる駆け足まではいかないけど、自分にとってはかなり早く走っている気がした。

「ドウ…ドウ…」

王様がスノーを宥めている。そして2頭がかなり近づいてきた。

王様が片側に足を揃えて、掛けていた足を入れ替え、チョコレートに飛び移った。

キャア…

まさか飛び移るとは思わず、声を出してしまう。

「ドウ…ドウ…」

手綱を捌いてチョコレートを宥める。

「チョコレート大丈夫だよ。スノー、着いてこい。」

2頭に声をかけ、スピードを上げる。

「スノーが物足りないって不満だったからね。」

ワタシにも説明してギャロップとなる。

「チョコレート、驚かせてごめんね。
いつもこんな風に乗り移るんですか?」

「ああ、普段は俺が乗ってない方がヤキモチ妬くから、こうやって交代する。」

「ちょっとびっくりしてしまいました。」

「でも乗馬はアーチェリーより筋がいいよ。」


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