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***堕散る(おちる)***
第31章 step31 二十五段目…B1階 初仕事

「それと、また昼寝をするといい。また退屈になるだろうから…」

王様は、また女性を呼ぶのだろうか。そんなニュアンスで昼寝を勧められた。

確かにそれなら、端で見ているのは辛い。
お茶の時間を終えて、勧められた通りにベッドに入る。

王様が湯編みのメイドと共にバスルームに消えていく。ワタシはまたそこからの意識がなかった。



「そろそろ起きて散歩でもしようか。
また、夕飯が食べられなくなるぞ。」

王様に起こされるまで熟睡していて、王様が女性を呼んだかどうかもわからなかった。

庭に出るとちょうどチョコレートとスノーの食事の時間だった。

餌の人参を手渡しで食べさせるのをさせてもらった。

「チョコレート、人参だよ。」

声をかけて近付けると鼻先を寄せて匂いを嗅ぎ、長い舌が現れて巻き取るようにして口に運ぶ。

そのまま噛みつかれるかと思っていたので驚いた。

「スノーもどうぞ。」

スノーも同じように食べていく。王様は子供の頃散々あげたというので、人参が無くなるまで交互に食べさせた。

最初は大きな口に少し怖かったけど、馬の大きな瞳が優しいものだと気づいた。

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