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***堕散る(おちる)***
第8章 step8二段目…視覚

ハルトが降りてしまってから、ちゃんと挨拶すれば良かったと後悔する。

振動も止まってほっとする。

でもワタシの火照りはおさまっていない。

異物感しか与えないアレに物足りなくなってくる…

車内が少し空いた。
車両の継ぎ目のところに移動する。

ガタン、ガタン…

車両の振動がアレに伝わるんじゃないかと期待して…



母と食事する。ハルトといる時間が長いせいか、凄く久しぶりに感じた。

母は心配なのか、日中どうしてたか色々聞いてくる。

ワタシは図書館にいたと嘘をついた。

好きな人や彼氏の話はしたことがない。
母が父に裏切られてから、一人でワタシを育ててくれている。

そんな母に男の人の話などできない…

だからリュウのことも話していないし、
ハルトのことも話さないつもり。


そうなるとあまり話がないし、悩みを相談することもない。

日中どうしてたか、ぐらいしかないのだ。

ワタシは食後、日中勉強し過ぎたと言い訳し、シャワーを浴びて部屋に戻った。
ベッドに倒れる。

いつの間にか寝てしまった…


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