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***堕散る(おちる)***
第8章 step8二段目…視覚
やっぱり赤い糸で結ばれてるんだ〜
とか思ってそうだな…

苦笑する。
あームカついてきたから、珈琲淹れて気分転換するか…

ゴポッ…ゴポッ…

この音を聴くと落ち着く。

腹ン中にいた時の羊水の音ってこんな感じじゃないかな…
勝手に思っている。

生まれてからの、辛い生を知る前の、平和だった時の音…

珈琲を入れて、啜る。
ああ美味い。

半分くらい飲んだころ、背面でモゾモゾ音がする。
気づかないフリをして画面を眺める。


ルリが近づいてくる。

第一声は、「あ、あの… 」だろうな…


「ごめんなさい…」

驚いて振り向いてルリを見てしまった…

「ルリ…何を謝ってるの?」

「ワタシだけ気持ちよくなってしまったこと…」

「俺が、見たかったんだから、いいよ」

「それと電車でハルトだと気づかなかったこと…」


「まだ覚えるほど、足りてないんだからいいよ…
これから嫌ってほど体に染み込ませるからいいよ…」

「だから、ハルトを気持ちよくしたいの…」

面白い。どうするんだろう。

「わかった…ルリの好きにしてよいよ…」

俺は両手を広げて【お任せ】のポーズをとり、モニターに視線を戻した。
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