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***堕散る(おちる)***
第34章 step34 二十八段目 B4階 約束の日

「ルリ、ルリのベッドはここだよ。俺と一緒だ、嫌か?」

ワンワン…

「じゃあ、おいで。」

言われるままに上がってくるルリはうつ伏せに踞る。

「ほら、ここ。」

並んだ枕を示して腕を伸ばして呼ぶと、腕に頭を乗せてきた。

ルリがモジモジしている。

「ルリ、昼にも話したけどね。sexはしたい時にする。俺がしたい時も、ルリがしたい時も。

でも、何かの為にしなきゃいけないなんてことはないんだよ。
わかるかな?」

ワン…

「じゃあ、昔話をしようか…

あるところに竹を取る仕事をしていたお爺さんがいました。お爺さんが竹やぶにいくと、一本の光る竹を見つけました。」

ワン…

ルリを抱き締めて背中を撫でてやる。そうすると自分が眠くなってしまうんだが…

「その竹を切ると、中から小さな女の子が出てきます。」

ワン…

「でもさぁ…よく上手く女の子を切らずに竹だけを切れたよなぁ。」

クスッ…

ルリが声を出して笑う。

「桃太郎なんてさ、桃を食べようとしてたんだから、普通、桃太郎ごと真っ二つに切っちまうんじゃないか?
まあ、そうしたらお話が始まらなくなっちゃうんだけどさ。」

ぅふふ…
ルリが拳を口に当てて笑ってた。
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