この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
***堕散る(おちる)***
第34章 step34 二十八段目 B4階 約束の日
「ルリ、ルリのベッドはここだよ。俺と一緒だ、嫌か?」
ワンワン…
「じゃあ、おいで。」
言われるままに上がってくるルリはうつ伏せに踞る。
「ほら、ここ。」
並んだ枕を示して腕を伸ばして呼ぶと、腕に頭を乗せてきた。
ルリがモジモジしている。
「ルリ、昼にも話したけどね。sexはしたい時にする。俺がしたい時も、ルリがしたい時も。
でも、何かの為にしなきゃいけないなんてことはないんだよ。
わかるかな?」
ワン…
「じゃあ、昔話をしようか…
あるところに竹を取る仕事をしていたお爺さんがいました。お爺さんが竹やぶにいくと、一本の光る竹を見つけました。」
ワン…
ルリを抱き締めて背中を撫でてやる。そうすると自分が眠くなってしまうんだが…
「その竹を切ると、中から小さな女の子が出てきます。」
ワン…
「でもさぁ…よく上手く女の子を切らずに竹だけを切れたよなぁ。」
クスッ…
ルリが声を出して笑う。
「桃太郎なんてさ、桃を食べようとしてたんだから、普通、桃太郎ごと真っ二つに切っちまうんじゃないか?
まあ、そうしたらお話が始まらなくなっちゃうんだけどさ。」
ぅふふ…
ルリが拳を口に当てて笑ってた。