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***堕散る(おちる)***
第37章 step37 三十一段目 地上階2F
「シンデレラの家にもとうとうやってきました。
上のお姉さんには大きすぎて余ってしまいます。
もう一人のお姉さんには小さすぎました。
母親は娘は二人だけだと言いますが、従者が家事をしているシンデレラを見つけました。」
「いよいよめでたしめでたしだな。」
「はい、ガラスの靴はシンデレラにぴったりで、めでたくお妃になり、王子様と仲良く暮らしましたとさ。」
「そうか、でも、ガラスの靴はなんで魔法が解けてボロ靴にならなかったんだ?」
「そうなんです。
魔法使いは実はシンデレラの亡くなった実のお母さんだったとか、
靴だけは魔法で変えたのでなく、魔法使いからのプレゼントだったという逸話もあります。」
「ふうん。」
「他にも、継母が足の大きかった娘の踵を切り落としてしまった。なんて話も…」
「女って怖いな。」
「そうですね。でも、成功するお話をシンデレラストーリーとか言ったりするほど有名なお話なんですよ。」
「そうか…全く興味がなかったからなぁ。
明日は人魚姫だな。
それで、どっちの姫さんが幸せだか決めてやろう。」
「うふふ、そうですね。ハルト…」