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***堕散る(おちる)***
第37章 step37 三十一段目 地上階2F
「邪魔なわけないだろ。
ルリと一緒にいたいと思って、お母さんに話して一緒にいさせてもらうようにしたんだ。
放したくない。
ルリがお母さんと居た方が幸せならと考えたんだ。」
「ワタシはハルトと居たい。
お母さんもそれがわかったから、家を出たんだと思う。」
「じゃあ、電話だけしてみようか、元気だって伝えて、お母さんがどうしてるかを聞いてみようか…」
「は…い…」
下手に気を使って、ルリを不安にさせてしまった。
「ごめんな?ルリ…
ずっと一緒にいる。ルリがいないと俺が困るんだ。
ルリがいないと…」
ルリが俺の肩に手を置き、こっちを向く。
「ハルト…ワタシもハルトと一緒に居たい。」
「わかった。もう離れるなんて言わない。悪かった、ごめん。」
ルリの頭を抱えて俺の肩に乗せた。家に着くまで、ずっと頭を撫でていた。
そうだ、もう、一度言ったことは曲げない。
ルリを不安にさせない。
何があっても絶対に手放さない。
もう一度決心した。