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第39章 step39 三十三段目 屋上へ

｢さあ、北上旅行に出発だ。｣

｢はい…出発。｣

身の回りのものの荷造りだけ頼んだから、ルリの家出バックにはならずに出発だ。

そうでなくても追いかけるものの最終段階での道具が多く、車内は満杯に近い。

ぴよちゃんは鍵をヤスジに預けて、後で引き取りに来てもらう予定だ。

｢ぴよちゃん大騒ぎでしたけど…｣

｢まあ、あちこち巣材だらけにするだろうけど、１時間もせずにお迎えがくるから…｣

鶏でもぴよちゃんは頭がいい、気配を察して『置いていくな』と鳴き続け、餌箱をひっくり返して撒き散らしていた。

｢ちょっと可哀想ですけど…｣

｢また、別の機会に連れて行こう。今回は色々厳しいから…｣

｢はい。｣

｢まずの目標は昼には餃子の街に到着だ。｣

｢じゃあ昨日餃子にしなければ良かったですね。｣

｢いや、いいんだ。我が家の餃子と食べ比べだ。｣

｢はい、今回の旅行のテーマは食べ歩きですか？｣

｢そうだな。それと温泉巡り。｣

｢楽しみですね。｣

｢ただ、行きは追いかけながらだから、少し急ぐし予定変更もありだけどね。｣

｢なんか行き当たりばったりの旅番組みたいですね。｣

｢はは、そうだな。車で北上○○を探せ…｣