この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
***堕散る(おちる)***
第39章 step39 三十三段目 屋上へ

離れが遠い分、来るのも遅く、俺はご飯の蓋を開けた。

「何だこれ…米に線が入って潰れてる。」

ルリも覗く。

「何でしょうね。お米じゃないみたいですね。」

コンコン…

ルリがビクッとしたので手を伸ばしてルリの手に重ねた。

「お代わりをお持ちしました。」

「ねぇねぇ、ご飯のこの線が入っているの何?」

「あっ、麦を混ぜてます。麦飯といって、とろろ芋をかけて、麦とろ飯と呼ぶんです。
牛タンとの相性もいいし、栄養のバランスもいいと、昔からこの組み合わせで食べていたようですよ。」

「へぇ〜、米じゃなくて麦なんだ。」

「米と混ぜてますけどね。」

「ん、んまぃ。」

ハルトが牛タンを食べて慌てて、麦とろ飯をかけ込んでから満足していた。

嫌な記憶を思い出してもハルトとなら乗り越えていける。そう思った。

牛タンのお代わりを食べ、ハルトはもう一度お代わりして食事を済ませた。

「腹ごなしに庭でも散歩するか…」

「はい。」

とは言っても外は真っ暗だった。

下駄を履きハルトと手を繋いであるく。
今のワタシはこんな状態だ。記憶のない暗闇をハルトに手を引かれて歩いている。

しっかりと繋がれた手を握り返した。
/1776ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ