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***堕散る(おちる)***
第39章 step39 三十三段目 屋上へ

嫌じゃないんだ。母さんが男を欲しがっているんだ。

男たちのせせら笑う声に混じって、母さんが男を呼ぶ声がする。
どうして…やめないんだ。

すると俺が隠れている部屋が開いた。

「おい、お前、ちょっと来い。」

父親と名乗る男が入ってきて俺を呼ぶ。
また殴られるのか?
静かにしていたのに…

だけど、廊下で殴られると思ったのに、あいつらの部屋に呼ばれた。

「へぇ〜、お前らの子にしてはいいとこ取りじゃねぇか…」

「早く中身を見せてよ。」

中にいた裸の大人たちが好き勝手なことを言う。

何が起こるのか想像も出来なかった。

「どうせコイツと同じ淫乱の血が流れているだろうよ。」

父親という男が言う先で、四つん這いになる母に、後ろから男が覆い被さるようにして腰を振っていた。

「お母さん…」

母が俺のほうに顔を向けて、虚ろで呆けた目で見てきた。

俺を見て俺とわかったのかどうかもはっきりしない。
それとも俺のことなど、どうでもいいのかもしれない。

前に立ちはだかる男に耳殻を引っ張られ、そいつのモノに向き戻されて、俺から目を反らした。


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