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***堕散る(おちる)***
第16章 step16十段目…二人きりの休日
バスタオルでくるまれて、上から抱き締められて包まれる。

お父さんてこんな感じなのかな…ちょっと雑で温かい…

「ルリ?どうした?」

「あっ、」

「ん?」

「お父さんてこんなだったかなって…」

「俺はそんな老けてねぇし…高校生と親父は一緒に風呂入んねぇだろ?」

「そうじゃなくて…」

ハルトがバスタオルでアタシを隠し、ガシガシと頭を拭かれる…

こんな感じが…

「父親がいたら…こんな感じなのかなって…
わからないから…」

「そんなこといったら、俺なんて、家族も人間も知らないぞ…」

「ごめんなさい…」

「いや俺こそ悪かったな…
でもさ、俺とルリ…それだけで楽しいじゃん。
それで良くないか?」

「そうですね…」

バスタオルで隠されたまま抱き締められた。
ハルトの表情が見たかった。
優しく強く抱き締められた。

「ちょっと待ってろ…」

バスタオルをかけたままハルトが居なくなる。

ワタシはバスタオルを肩にかけブラシで髪をとかした。

戻ってきて、髪をまとめあげリボンでお団子に纏められた。

「ん〜
難しいな…
まあ、止まってるからいいか…」

無造作なアップに仕上がっている。
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