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***堕散る(おちる)***
第5章 step5過去

でもね。心は無くならないし、気持ちを消したりなんて出来ないよ。」

やっぱりルリは馬鹿じゃないな…

「もしよければ、
話してもらえませんか?
ワタシ…ハルトのこと知りたい。」

賢い女だな。

自分の身の上話をしてきて、こんなに可哀想なの、だから大事にして、愛してという女は沢山いた。

興味本意に、それで俺が自分のものになると思って、俺の過去を知りたがる女も数人いた。

でも、話を聴いて、気味悪るがったり、だから俺が冷酷なんだと悟り
俺の前から皆消えて行った。

ルリ、話してもよいよ。
それでお前がどうするのか、見てやるよ。

「俺ね、父親がいないの。」

ルリが不思議そうな顔をする。

「居なきゃ産まれないんだから、居るんだけどさ、
誰だかわかんないんだよ。

母親が夜の街で生きてる女でさ、水商売を片手間にカラダ売って生きていた。

誰彼構わず抱かれてさ…
金もらってヨガって、それで生きてる女だった…

快楽任せに生きてて、俺を孕んだんだ…
気付いた時には、処置出来ない大きさで、仕方なく産んだんだけどさ、

腹ん中に俺がいても、ヤリまくり、死んじまえばいいって願ってたって、

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