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***堕散る(おちる)***
第5章 step5過去
「でも、終わりじゃなかった。
アイツが元々そういう女なの忘れてたんだな。
葬儀が終わったら、すぐに男を呼び込みカラダの仕事を再開した。
そして、俺の客も見繕ってきた。
しかも、女だけじゃなかった。
俺を男に抱かせたんだ。
体が悲鳴をあげた。
それでもアイツは言うんだ。
育てて生かしてやったんだ。そのくらい返せってね。
地獄にゃ底も終わりもなかったんだ。
そのうち、いちいち客を見繕うのが面倒になったんだろうな。
俺はまとまった金で売られたよ
店に繋がれてさ、動物みたいに鎖で繋がれて、
時間も感覚もなくなる。
男も女も俺のカラダを喜ぶ。
客がくるとへらへら笑う人形になったんだ。
そして、俺を買い取ってくれる人が現れたんだ。
俺はその人のこと、おやっさんと今でも呼ぶんだけどさ。
俺は人の上に立つ力があるって言われて、今こうして普通に服きて、飯食って居られるわけ…
だからね。
愛なんてわからないよ。
俺に必要か、
俺のためになるか、
それだけでいいんじゃないか?」
一気に話をした。
さて、ルリは気味悪がるか?怖がるか…
まあ離れていけばいい。