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***堕散る(おちる)***
第19章 step19十三段目…始業式
「ああ、皆美味いよ。ここの料理は、ところで、ルリちゃん、今日はリュウ君からメールくるんじゃない?来たらどうする?」

「来ないと思いますよ。」

「来るよ。賭けようか、来たらルリちゃんにキスさせて?」

キスなんて賭けじゃなくても…と思ったけど、ハルトはサラリーマンごっこをしてるんだ。

「ハルトさん、奥様いるのに、駄目です。」

「いいじゃんキスぐらい。」

ハルトがワタシの唇をなぞる。

恥ずかしくて避けようとしたら、

「背もたれないから落ちるよ?」

がっちりと腰に手を回してきた。
カウンターは箱椅子で周りから丸見えだ。

さわさわとイヤらしい手つきで腰から背中へ、戻ってきてお尻のほうへと、撫でられる。

「や、やめてくださぃ…」

目立たないように小声で言うけど、もちろんそんなことでハルトがやめる筈がない。

顔が赤くなっているのを意識しながらも、料理を口にした。

「それでさ、連絡来たらどうする?」

「どうもしません。」

「どうもって?
無視するの?」

「はい。」

ハルトの手が腰から離れ、太ももに置かれる。
動かさず、ただ置かれるだけにホッとするが、そこにはハルトの熱が伝わってきた。
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