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***堕散る(おちる)***
第6章 step6再スタート
ルリが起き上がる。
ルリの綺麗な顔が、恐怖か軽蔑で歪むのをみてやろう。
ルリは大粒の涙を溢れさせて、
「ごめんなさい…
ごめんなさい…」
俺に口づけする。
「ワタシ…ハルトの辛い思い出を、聞いたりしてごめんなさい…」
口づけを続ける。
哀れみか…
新しい反応だな…
「ハルト…、ワタシのこと嫌いですか?」
「ああ、たぶん好きとか嫌いって感情もわからないな…
父親とアイツは嫌いだったよ。
でも廃人になっていた俺はおやっさんに自由してもらったとき、
嫌いなアイツのことも思い出せなかった。
アイツの顔覚えてないんだよ…
ドロドロの体とヨガリ声だけ、
顔は靄がかかったように、
見えないんだ…
一緒にいる時は殺してやりたかったけど、それすらどうでもいい。」
ルリは泣く。
「じゃあ、ワタシと居るの嫌ですか?」
ルリは質問を変えてきた。
「嫌じゃないよ。」
「ワタシが居ると邪魔ですか?」
「そんなことないよ。」
「ワタシ…ハルトのそばにずっといてもいいですか?」
「別にいいよ。」