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***堕散る(おちる)***
第20章 20章 step20十四段目…秋
言い出したら聞かないハルトが騒がないよう黙っていた。

「色は変えてもいいからね。」

そんな問題ではない。

「ご用意出来ましたよ。色違いがあるものは一緒に用意しました。」

テーブル一杯に並べられたブラジャー、ハルトの目が輝いていた。

「試着するよ。試着は一緒に入って良かったよね?」

「はい、ご本人がよろしければ。」

「いいよね。」

もう頷くしかなかった。

「まずは、お色を選びましょうか。」

比較的シンプルで可愛いものから並んでいる。

ハルトが手に取って見せてくる。
淡いピンクの蝶をあしらったもの、とても可愛くて普段使うのに良さそうだった。

他のものもハルトが選んだ色が一番だった。

淡い紫のものが少し派手に思えたが、
ベースの地にレースで黄色やピンクの小花があり、胸全体が紫陽花をモチーフにした作りになっている。

「梅雨でも、これ着けてたら気分が晴れそうじゃない?」

ハルトなりに色々考えているようで、どれかを断るのも無理そうだ。

「試着は形の違う3つでいいでしょうか。」

「ああ、そうだね。
余り長居しても悪いもんね。」

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