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***堕散る(おちる)***
第22章 step22十六段目…初冬
「青鬼が村に下りて、子どもを追いかけ回し、家畜に乱暴し、家に上がって家財を壊したりと暴れます。
信用していた村人たちは、大慌てです。
助けを呼ぼうにも、鬼にかなうものなどいません。」
「それが…普通だ…退治できたら…桃太郎だ…」
「そこへ赤鬼が登場します。」
「ヒーロー参上っ…てわけだ」
「暴れる青鬼に向かっていき、追い出します。」
「芝居に…気づかない…村人も…阿呆…だ…な…」
「こうして、青鬼を退治した赤鬼は、その後村人たちと仲良く暮らします。」
「めでたし…め…で…た…し」
「ハルト…まだ終わりじゃないですよ?」
ん……
また話の途中で眠ってしまったようだ。
ハルトの頬にキスをする。
窓には星が輝いていた。
「何だか星も近くに見えるみたい。」
呟いたけど、もちろん返事はない。
穏やかに眠っているハルトをみて安心した。