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***堕散る(おちる)***
第22章 step22十六段目…初冬
抱きかかえてバスルームに向かう。
外は夜になっていた。

「あっ、観覧車があんなに下に見える。」

ルリが嬉しそうに覗いていた。

「あんまり貼りつくと向こうから見えるよ?」

えっ

ルリが慌てて湯船に戻るのが可笑しかった。

「運動したし、夕飯食べれるかな?」

バスタオルにくるまるルリは、はにかんでいる。

「あれ着て?」

昼間買ったチャイニーズドレスを指さした。

「ハルト…替えの下着持ってきてないです。」

「ああ、クリスマス下着は色々でベチョベチョだもんね…」

ルリは真っ赤な顔でうつむく。

「後で買うからとりあえず下着無しでそのまま着て?
レストランも予約してるから…」

こうして無理矢理服を着せて部屋を出させる。

「ちょっと待って…」

廊下でルリを待たせ部屋に戻りスイッチを入れた。

「ハルト?何を忘れたんですか?」

「いや、ちょっと…」

コートを着てレストランへ向かう。
夜景を見ながらエレベーターで降りていく。

ちりばめられた星のような灯りが広がっていた。

「なんだか贅沢過ぎで怖いです。」

「いいんじゃない?たまには」

レストランにつくと、かなりの人がいて賑わっていた。

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