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第2章 王子の嫉妬

　どこで聞いてくるのか、四歳の子どもの知識はコリンを圧倒させた。

―ごめん、ローズ。

　ロザリナに謝るコリンの瞳は苦渋に満ちているように見えた。コリンも辛いのだ。ロザリナは微笑んで首を振った。

―良いの、私は平気だから。

　親密な付き合いはロザリナがアパートメントを引っ越すまで続いた。そのビルは大学からかなり遠く、ロザリナは自転車で二十分かけて通学していた。新しい住居は大学の近くで、歩いてもせいぜい五分程度だ。しかも、仲良しのミッシェルとシェアしているため、家賃の負担も軽くなる。