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真愛~美女と野獣より・孤独な王子と黄色い薔薇の物語~
第2章 王子の嫉妬

トーマスが沈んだ声音で言うのに、ロザリナも笑った。
「ごめんなさい。私の方こそ、昔のことなのにムキになったりして」
「ローズ」
改めて呼ばれ彼を見つめると、先ほどまでの剽軽さはどこへやら、真剣な面持ちの彼がいた。
「はい?」
「今、君は後宮や王さまは無関係の世界で生きてゆくと言った。その気持ちは変わらない? 本気で言ってる?」
「当たり前でしょう。私は大学を卒業したら、日本に帰るの。できればいつかは結婚してみたいとは思うけれど、一生を共にするのはきっと自分と同じような庶民よ」
「ごめんなさい。私の方こそ、昔のことなのにムキになったりして」
「ローズ」
改めて呼ばれ彼を見つめると、先ほどまでの剽軽さはどこへやら、真剣な面持ちの彼がいた。
「はい?」
「今、君は後宮や王さまは無関係の世界で生きてゆくと言った。その気持ちは変わらない? 本気で言ってる?」
「当たり前でしょう。私は大学を卒業したら、日本に帰るの。できればいつかは結婚してみたいとは思うけれど、一生を共にするのはきっと自分と同じような庶民よ」

