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真愛~美女と野獣より・孤独な王子と黄色い薔薇の物語~
第2章 王子の嫉妬

「―」
一挙に血が頭に上った。幾ら鈍いロザリナでも、これが直截な愛の告白なのだとは判る。
「私、あの」
トーマスが手を伸ばして、ロザリナの白い頬に触れた。
「俺はずっと君のような女を捜していた。ローズ、俺の母は自動車事故で亡くなったんだ。その時、母は父以外の―夫ではない男と一緒だった。母が生きている頃から父は俺に冷たかったけど、母が亡くなってからは、まるで蔑むように見られるようになったよ。母が亡くなったと聞いたあの瞬間から、俺はずっと心を閉ざして生きてきた。誰も信じられなかった。でも、君なら信じられるような気がするんだ」
一挙に血が頭に上った。幾ら鈍いロザリナでも、これが直截な愛の告白なのだとは判る。
「私、あの」
トーマスが手を伸ばして、ロザリナの白い頬に触れた。
「俺はずっと君のような女を捜していた。ローズ、俺の母は自動車事故で亡くなったんだ。その時、母は父以外の―夫ではない男と一緒だった。母が生きている頃から父は俺に冷たかったけど、母が亡くなってからは、まるで蔑むように見られるようになったよ。母が亡くなったと聞いたあの瞬間から、俺はずっと心を閉ざして生きてきた。誰も信じられなかった。でも、君なら信じられるような気がするんだ」

