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真愛~美女と野獣より・孤独な王子と黄色い薔薇の物語~
第3章 真夜中のプリンセス・ベル
 見上げるロザリナをトーマスは更に強く抱きしめる。

「俺はねローズ、男だからカトリーヌの気持ちは判らない。でも、カトリーヌを愛した王たちの気持ちは何となく判るような気がするんだ」

「―」

 ロザリナは眼をまたたかせた。

「それは、どういうことなの?」

「俺は君を誰にも渡したくないと思う。君を誰かに奪われるくらいなら、いっそのこと、この城に閉じ込めてしまいたいよ」
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