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真愛~美女と野獣より・孤独な王子と黄色い薔薇の物語~
第3章 真夜中のプリンセス・ベル

対岸にそろそろ傾いてきた夕陽が見えた。
「愉しい時間はあっという間に経つな」
トーマスが呟き、傍らのロザリナを抱き寄せた。
「離したくない」
トーマスがロザリナの腰に回した手に心もち力をこめた。
オレンジのような太陽が湖面を夕陽の色に染め上げ、さざ波が暖かな色に染まって輝く。その美しい光景を眺めつつ、トーマスが問うとはなしに問うた。
「〝お客さまは神さまです〟という諺が日本にはあるといったね」
「愉しい時間はあっという間に経つな」
トーマスが呟き、傍らのロザリナを抱き寄せた。
「離したくない」
トーマスがロザリナの腰に回した手に心もち力をこめた。
オレンジのような太陽が湖面を夕陽の色に染め上げ、さざ波が暖かな色に染まって輝く。その美しい光景を眺めつつ、トーマスが問うとはなしに問うた。
「〝お客さまは神さまです〟という諺が日本にはあるといったね」

