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真愛~美女と野獣より・孤独な王子と黄色い薔薇の物語~
第3章 真夜中のプリンセス・ベル

「別に約束して逢ったわけじゃない。大学内で偶然、出くわしただけよ」
小さく肩を竦めたロザリナをトーマスは静謐な面で見下ろしている。先ほどまでの笑顔は嘘のように消えてしまった。
「彼は」
言いかけたロザリナに、彼は露骨に不機嫌な表情を見せた。
「俺の前で―特に今夜は他の男の話は止めてくれないか」
ロザリナは言葉を飲み込んだ。
やはり、今日のトーマスはいつもと違う。トーマスが耳許で囁いた。
「回って、ローズ」
小さく肩を竦めたロザリナをトーマスは静謐な面で見下ろしている。先ほどまでの笑顔は嘘のように消えてしまった。
「彼は」
言いかけたロザリナに、彼は露骨に不機嫌な表情を見せた。
「俺の前で―特に今夜は他の男の話は止めてくれないか」
ロザリナは言葉を飲み込んだ。
やはり、今日のトーマスはいつもと違う。トーマスが耳許で囁いた。
「回って、ローズ」

