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真愛~美女と野獣より・孤独な王子と黄色い薔薇の物語~
第3章 真夜中のプリンセス・ベル
「シッ」

 唐突に楽団の奏でる音楽が変わった。

 ロザリナは眼を見開いた。優雅なワルツは〝美女と野獣〟の主題歌に変わっている。

「君の好きな曲だろう?」

 ロザリナは楽団と彼を交互に眺めた。

「一体、どんな魔法をかけたの?」

 トーマスは巧みにロザリナをリードして踊りながら呟いた。

「昔、孤独な王子がとある王国にいました」

 ステップ、ターン、ステップ、ターン。
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