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真愛~美女と野獣より・孤独な王子と黄色い薔薇の物語~
第3章 真夜中のプリンセス・ベル

夜目で判らなかったとはいえ、運転手の眼は節穴ではなかったらしい。幾つも町を抜け、首都エルデリアのアパートメント前で降ろして貰った時、彼は肩を竦めて言ったものだ。
「ところで、今日はあそこら辺りで仮装大会でもあったのかい? まるで中世から抜け出てきたような恰好だねぇ」
普段なら笑えるひと言に相違ないが、流石に今夜は笑うだけの余裕はなく、料金を払ってタクシーを降りた。
五階まであるアパートの四階にミッシェルと暮らしている部屋がある。エレベーターのボタンを押すと、ロザリナは改めて寒さに身を震わせた。
「ところで、今日はあそこら辺りで仮装大会でもあったのかい? まるで中世から抜け出てきたような恰好だねぇ」
普段なら笑えるひと言に相違ないが、流石に今夜は笑うだけの余裕はなく、料金を払ってタクシーを降りた。
五階まであるアパートの四階にミッシェルと暮らしている部屋がある。エレベーターのボタンを押すと、ロザリナは改めて寒さに身を震わせた。

