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真愛~美女と野獣より・孤独な王子と黄色い薔薇の物語~
第4章 真実の愛に気づく瞬間
「痛かっただろうに。ごめんな、守ってやれなくて」
ロザリナの頭には幾重にも包帯が巻かれている。今はその白さが痛々しい。トーマスはその包帯に震える手で触れた。
「二度と大切な人をパパラッチに奪われたくない」
彼はロザリナの手を取り、そっと自分の両手の平で包み込んだ。
「いつも君の傍にいて、君を守りたいんだ。こんなときに言うなんてと君には余計に嫌われそうだけど、俺の妻になってくれないか?」