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真愛~美女と野獣より・孤独な王子と黄色い薔薇の物語~
第2章 王子の嫉妬
 彼の顔を見るのが恥ずかしくて、彼女はつい伏し眼がちになった。

「こんな豪華なお花を頂くわけにはゆきません」
 
 ロザリナは消え入るような声で応えた。
 
 王子さまが極上の笑みを浮かべる。

「どうして?」

「どうしてって」

 ロザリナは何て当たり前のことを訊くのだと思う。やはり、この男(ひと)は相当な世間知らず―というか、お坊ちゃん育ちなのだろう。

「私、あなたから立派な花束を貰う理由がないから」
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