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真愛~美女と野獣より・孤独な王子と黄色い薔薇の物語~
第2章 王子の嫉妬

そのときだった。少し前方から無邪気な声が上がった。
「ローズ!」
小さな脚音が石畳を駆けてくる。
「フィリップ。また大きくなった?」
ロザリナは一目散に駆けてきた子どもを抱き上げた。まっしぐらに彼女に向かってくる子どもは母親を無心に慕う子犬のようだ。男の子は五歳ほど、黄褐色地に細かいチェックの入った半ズボンと黄緑色のシャツを着ている。
「ハイ、ローズ」
男の子の後ろから、ゆっくりと長身の男が近づいてきた。王子さまも身長は百八十センチ超えの長身だが、こちらの男も負けてはいない。ルックスも王子さまほどではないものの、なかなかの美形である。
「ローズ!」
小さな脚音が石畳を駆けてくる。
「フィリップ。また大きくなった?」
ロザリナは一目散に駆けてきた子どもを抱き上げた。まっしぐらに彼女に向かってくる子どもは母親を無心に慕う子犬のようだ。男の子は五歳ほど、黄褐色地に細かいチェックの入った半ズボンと黄緑色のシャツを着ている。
「ハイ、ローズ」
男の子の後ろから、ゆっくりと長身の男が近づいてきた。王子さまも身長は百八十センチ超えの長身だが、こちらの男も負けてはいない。ルックスも王子さまほどではないものの、なかなかの美形である。

