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真愛~美女と野獣より・孤独な王子と黄色い薔薇の物語~
第2章 王子の嫉妬
「それでは、失礼」

 優雅に踵を返して歩き去る後ろ姿をロザリナはしばらく見つめた。

「ローズ。彼に昼食に誘われていたのかい?」

 コリンが控えめに問うてくる。ロザリナは無理に笑みを作って振り向いた。

「ええ、でも、大丈夫。ちゃんと断ったから」

「君は彼と行きたかったんじゃないのか?」

 コリンはいつも気遣いを示してくれる優しい人だ。

 ロザリナはううんと、首を振った。

「まさか。あの人とは一ヶ月前に初めて知り合ったばかりだし、今日で逢うのも二度目だもの。それより、今日はフィリップのバースデーを祝うんだから、早くレストランに行きましょう」
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