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キスをして
第6章 間宮の逆襲
唇が離れる度に唇を目で追ってしまう。
また自分からキスしてしまいそうになる。唇が触れるから。
唇が目に付くから。
唇が―――。

手のひらに感じる唇の熱に体が跳ねる。
唇がそれ以上顔に触れないように手で遮って仕舞えばもう大丈夫な気がしたのに私は甘かったらしい。

フッと笑った目は楽しげな表情を浮かべ私の手を掴んで指の隙間に舌を差し入れてくる。
手を引こうとすればするほど入念に深くなっていく。
あの時のキスを模したみたいに優しくて煽るような口づけは甘い疼きを生み出す。
目を閉じて指を嬲る顔は本当にキスしているみたいで自分の手に嫉妬しそう。

「っつ、はぁ‥ふっ」

漏れ出す息を抑えたいのに手は小塚さんに奪われ片方の手は握られてしまって動かすことが出来ない。
私の息に反応してか薄く開いた目が艶めかしく合図する。

人が来るかもしれない、ましてやガラス越しには店内が見え通りに面した格子窓からは行き交う人が見えるのに駄目に決まってる。

決まってるのに‥。
駄目だって言えない―。
言い‥たくない。

私の手を包み込んでいた手は私の腰へ移動しズボンのベルトを外しに掛かる。
熱っぽい息を耳に当てながら耳朶をかじられ広がる痺れを感じながら胸元に下がっていく頭に手を添える。

ベルトはいつの間にか外れてファスナーを下ろすと私の頭を支えながら畳の上に引き倒し双丘をなぞるように下着と共にズボンを剥ぎ取られた。

焦らす事なく触れられた恥丘は既に濡れていて指でなぞられる度水音が響く。

「手だけで感じた?」

指で絡め取った蜜を舐めながら笑う顔は私には扇情的過ぎる。
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