この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
キスをして
第6章 間宮の逆襲
目が覚めたのはお昼を過ぎてからだった。やらなきゃいけないことは沢山あるのに何もする気にならない。カーテンを閉めたままベッドから出ることもしない。
動かなきゃと思いながら布団にくるまっていれば時間は刻々と過ぎていく。
メイクも服もそのままで眠ってしまったからそれくらいはしなくちゃと体を引き摺った。
ゴトッ
身体を動かした拍子にスマホがどこかから滑り落ちたらしい。
拾ったついでに確認すると小塚さんから大丈夫?の一言だけ入っていた。
そう言えば夜に着信があった。
店舗の上は寝室だから帰ってきたのに気付いたのだろう。
あの人は勘がいいから私の様子なんてすぐに気付く。
だから大丈夫?と訊かれても小塚さんには何も返せない。大丈夫じゃないって言ったらすぐに部屋まで来そうだし、だからと言って嘘は吐きたくない。
シャワーを浴びて一緒にメイクも落とす。お弁当箱を洗い、洗濯を終わらせたって気分は全く誤魔化せられない。
考えたって分からないのに…。
気持ちがグチャグチャになって勝手に涙が溢れてくる。
時刻は17時になろうとしている。家でじっとしていても沈んでいくばかりだと思い家を出た。
「あれ?りっちゃんどうした?忘れ物かぁ?」
「仕事しに来ただけです」
「りっちゃん知ってる?今日土曜だぞ?しかも夜だぞ?」
仕事をしている方が気分が落ち着く。仕事をしていれば貴幸が来ても黒沢さんでいてもらえる。黒沢さんなら滅多なことがない限り皆の前で私に話しかけることはしない。
仕事をする事が私の一番の慰めだ。考える暇を与えない…それが一番辛くない。
動かなきゃと思いながら布団にくるまっていれば時間は刻々と過ぎていく。
メイクも服もそのままで眠ってしまったからそれくらいはしなくちゃと体を引き摺った。
ゴトッ
身体を動かした拍子にスマホがどこかから滑り落ちたらしい。
拾ったついでに確認すると小塚さんから大丈夫?の一言だけ入っていた。
そう言えば夜に着信があった。
店舗の上は寝室だから帰ってきたのに気付いたのだろう。
あの人は勘がいいから私の様子なんてすぐに気付く。
だから大丈夫?と訊かれても小塚さんには何も返せない。大丈夫じゃないって言ったらすぐに部屋まで来そうだし、だからと言って嘘は吐きたくない。
シャワーを浴びて一緒にメイクも落とす。お弁当箱を洗い、洗濯を終わらせたって気分は全く誤魔化せられない。
考えたって分からないのに…。
気持ちがグチャグチャになって勝手に涙が溢れてくる。
時刻は17時になろうとしている。家でじっとしていても沈んでいくばかりだと思い家を出た。
「あれ?りっちゃんどうした?忘れ物かぁ?」
「仕事しに来ただけです」
「りっちゃん知ってる?今日土曜だぞ?しかも夜だぞ?」
仕事をしている方が気分が落ち着く。仕事をしていれば貴幸が来ても黒沢さんでいてもらえる。黒沢さんなら滅多なことがない限り皆の前で私に話しかけることはしない。
仕事をする事が私の一番の慰めだ。考える暇を与えない…それが一番辛くない。