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キスをして
第7章 小塚の憂い
「何だまだ話してたのか」
リビングに二人で戻ると未だ留守電が続いている。
「馬鹿だな」
「何がですか!?」
「いや、間宮さんじゃなくて。ちょっと電話出て良いかな?」
留守電中の受話器を上げて軽く息を吸った。
「タギョル!…今こっちは夜中なんだよ!―――?――!……―――」
小塚さんが珍しく大きな声を出したかと思ったら向こうも静かになったみたい。
ん~この話している感じはフランス?かなぁ。勝手なイメージだけど。
子機を肩で挟んだまま鍋を出し始める小塚さんの横に回って鍋に水を入れる。
にしてもすごい早口で話すのね。
普段はゆっくり話すのに。
「――~~?―――――」
電話が終わったのか子機をカウンターに置いて私の手から鍋を奪う。
「ごめんね長々と。お腹空いたよね」
「大丈夫ですよ。あれって何語ですか?」
「フランス語だよ?必要だったから覚えたんだ」
「仕事でとかですか?」
「うん、ここに住むまでスイスに居たんだよ」
「スイス!?」
「どうせなら本場で勉強しようと高校時代の安直な考えでね。専門学校もスイスの学校に通ってそのまま就職したんだ」
「本場!って思って行けるところがすごいです。語学とかどうしたんですか?」
「祖父さんに教えて貰ったんだ。祖父さんも昔スイスで働いてた事があったからフランス語とドイツ語を2年位で叩き込まれたよ」
「2ヶ国語?」
「スイスって地域によって言語が違うんだよ。専門学校はドイツ語だし、居候先はフランス語だし慣れるまで苦労したよ。普通に生活する分には英語が出来ればあまり困らないけどね」
リビングに二人で戻ると未だ留守電が続いている。
「馬鹿だな」
「何がですか!?」
「いや、間宮さんじゃなくて。ちょっと電話出て良いかな?」
留守電中の受話器を上げて軽く息を吸った。
「タギョル!…今こっちは夜中なんだよ!―――?――!……―――」
小塚さんが珍しく大きな声を出したかと思ったら向こうも静かになったみたい。
ん~この話している感じはフランス?かなぁ。勝手なイメージだけど。
子機を肩で挟んだまま鍋を出し始める小塚さんの横に回って鍋に水を入れる。
にしてもすごい早口で話すのね。
普段はゆっくり話すのに。
「――~~?―――――」
電話が終わったのか子機をカウンターに置いて私の手から鍋を奪う。
「ごめんね長々と。お腹空いたよね」
「大丈夫ですよ。あれって何語ですか?」
「フランス語だよ?必要だったから覚えたんだ」
「仕事でとかですか?」
「うん、ここに住むまでスイスに居たんだよ」
「スイス!?」
「どうせなら本場で勉強しようと高校時代の安直な考えでね。専門学校もスイスの学校に通ってそのまま就職したんだ」
「本場!って思って行けるところがすごいです。語学とかどうしたんですか?」
「祖父さんに教えて貰ったんだ。祖父さんも昔スイスで働いてた事があったからフランス語とドイツ語を2年位で叩き込まれたよ」
「2ヶ国語?」
「スイスって地域によって言語が違うんだよ。専門学校はドイツ語だし、居候先はフランス語だし慣れるまで苦労したよ。普通に生活する分には英語が出来ればあまり困らないけどね」